未成年・罪と罰

 



『未 成 年』 (工藤精一郎 訳) 1875年(54歳)

<あらすじ>
主人公アルカージイが長年離ればなれになっていた父母と再会する所から話は始まる。内部分裂に苦しむ貴族の父、幼少時の記憶のままの母、父が激しい憎悪と愛を抱く女性カテリーナ達に会い、アルカージイは日々困惑したり喜んだりする。父への羨望や疑い・愛憎を感じながらも幾多の事件を経て、また人々との衝突、出会いと理解を通じて空想と現実の違いを知っていく。揺れ動きつつ成長して行く青年のみずみずしい心の軌跡を描いた長編。

●主な人物

アルカージイ(アルカージイ・マカーロヴィチ・ドルゴルーキー)
20歳.ヴェルシーロフの実子.ソコーリスキー老公爵の秘書.生まれて間もなく他人に預けられ寄宿舎で暮らしていた。19歳になった時父に呼ばれてペテルブルグへ出て来て、両親や妹、義姉らに会う.ロスチャイルドになるのが夢

ヴェルシーロフ (アンドレイ・ペトローヴィチ・ヴェルシーロフ)
45歳.様々な女性と浮名を流す、アルカージイの父

ソーフィヤ(ソーフィヤ・アンドレーエヴナ)
38歳.アルカージイの母.百姓の娘で、庭師マカールと形式上の結婚をした.ヴェルシーロフとの間にアルカージイとリーザが生まれる.素朴でやさしい愛情を持った母親

カテリーナ(カテリーナ・ニコラエヴナ・アフマーコワ)
?歳.ソコーリスキー公爵の娘.故アフマーコフ将軍の後妻だった.ヴェルシーロフの恋人

リーザ(リザヴェータ・マカーロヴナ・ドリゴルーコワ)
19歳.アルカージイの実の妹.ソコーリスキー若公爵の子を身ごもる

マカール老人 (マカール・イワーノヴィチ・ドルゴルーキー)
70代.アルカージイの戸籍上の父.ヴェルシーロフの召使で庭師だったが、妻ソフィヤがヴェルシーロフと住むようになってからは巡礼の旅に出る.謙譲な信仰心を持ち、その生き方がアルカージイに大きな影響を与える

タチヤナ伯母(タチヤナ・パーヴロヴナ・プルトコーワ
みんなと血縁関係はないが、世話好きの元気な小地主の伯母さん.少年アルカージイを乳母のように、時にはどやしながら育てた.

アンナ (アンナ・アンドレーエヴナ・ヴェルシーロワ)
22歳.アルカージイの異母姉.

●個性豊かな脇役たち

・ソコーリスキー老公爵(ニコライ・イワーノヴィチ・ソコーリスキー) ――?歳.カテリーナの父で、ヴェルシーロフの友人.アンナと婚約中.
・故アフマーコフ将軍 ――カテリーナの夫だったが、病死した.
・リーディヤ ――16歳.アフマーコフ将軍の前妻の娘.ヴェルシーロフの子を身篭っているとの噂.
・セリョージャ公爵(セルゲイ・ペトローヴィチ・ソコーリスキー)  ――?歳.リーザの恋人.名門の貴族で現実的な能力は乏しい.リーザが自分の子を身ごもっていると知りながら、アンナに結婚を申し込む.
・ストルベーエフ ――セリョージャ公爵の祖父
・ストルベーエワ ――セリョージャ公爵の祖母

(アルカージイの友人達)
・エフィム・ズベレフ 男.19歳
・クラフト      男.26歳 アンドロニコフの助手.後に自殺.
・デルガチョフ    男.25歳 革命運動のグループのリーダー.
・ワーシン      男.20歳? 

・ステベリコフ ――?歳.ワーシンの義父.
・故アンドロニコフ ―― ヴェルシーロフの財産問題を担当していた.
・マーリヤ・イワーノヴナ ――?歳.アンドロニコフの姪.アルカージイの中学時代の親代わり. カテリーナが書いた「重要な手紙」を持っていたが、アルカージイにそれを渡す.

・ニコライ・セミョーノヴィチ ―― ?歳.マーリヤ・イワーノヴナの夫.
・ラムベルト ―― 寄宿学校の時の同級生で、アルカージイを子分にしていた.のっぽの男とトリシャートフと共にアルカージイを恐喝する.
アルフォンシーヌ ―― ラムベルトの妻
・のっぽ ――名前は不明(たぶんアンドレーエフ)
・トリシャートフ ――ラムベルトの陰謀に加わりながらも、アルカージイに味方する.
・オーリャ ―― ?歳.ヴェルシーロフと関係を持つが捨てられる女性
・ダーリヤ・オニーシモヴナ ―― ?歳.オーリャの母
・ビオリング男爵 ――カチェリーナと婚約している.

『未成年』は登場人物が複雑に入り組んでいるため、読み初めはわかりづらいです。簡単な相関図を作るといいみたいです。







罪と罰(工藤精一郎 訳)1866年(45歳)

<あらすじ>
鋭敏な頭脳を持つ貧しい大学生ラスコーリニコフは、一つの微細な犯罪は百の善行に償われるという理論のもとに、強欲な高利貸しの老婆を殺害する。偶然その場に来た老婆の妹まで殺したことが彼の心に重くのしかかり、次第に罪の意識に怯えるようになる。不安と恐怖にかられていたラスコーリニコフは娼婦ソーニャと出会い、その自己犠牲的な生き方を知るようになるが、予審判事のポルフィーリーの心理的追跡にも追いつめられていく・・・。ドストエフスキーの長編代表作の一つ。

●主な人物

ラスコーリニコフ [ロージャ](ロジオン・ロマーノヴィチ・ラスコーリニコフ
ペテルブルグに住む貧しい青年で元大学生.23歳.屋根裏部屋に引きこもり嫌人症にとりつかれている.

ソーニャ [ソーネチカ](ソーフィヤ・セミョーノヴナ・マルメラードワ)
マルメラードフの前妻の娘で一家の生計のため娼婦をしている.17,8歳

マルメラードフ (セミョーン・ザハールイチ・マルメラードフ)
元官吏.50歳.アル中気味のソーニャの父.自分の駄目ぶりを人に語るのを好む.

スヴィドリガイロフ(アルカーヂイ・イワーノヴィチ・スヴィドリガイロフ)
50がらみの高等遊民の男.家庭教師に招いたドゥーニャを誘惑する.そのため妻から家を追い出されるが、後に妻を殺したとの噂も立つ.

ドゥーニャ [ドゥーネチカ](アヴドーチャ・ロマーノヴナ)
ラスコーリニコフの美しい妹.スヴィドリガイロフの家に住み込みで働いていた.

ポルフィーリイ (ポルフィーリイ・ペトローヴィチ)
35,6歳.アリョーナ殺しを担当する予審判事で、ラスコーリニコフと対決する.ラズミーヒンの親戚.

●強力な脇役たち

・ カテリーナ・イワーノヴナ :マルメラードフの後妻で幼い3人の子供がいる.ソーニャの義母.
・ ポーレチカ[愛称ポーリャ,ポーレンカ] :マルメラードフとカテリーナの娘.
・ リードチカ              :女の子.上に同じ.
・ コーリャ               :男の子.上に同じ.
・ プリヘーリヤ(プリヘーリヤ・アレクサンドロヴナ・ラスコーリニコワ) :年金と内職で暮らしている、ラスコーリニコフの母.43歳.田舎からドゥーニャと共に出てくる.
・ アリョーナ(アリョーナ・イワーノヴナ) :60歳前後の女.金貸し業を営む.
・ リザヴェータ(リザヴェータ・イワーノヴナ) :35歳.古着屋.アリョーナの義妹.ソーニャの友達で聖書や十字架をやり取りした.
・ ラズミーヒン(ドミートリイ・プロコーフィチ・ラズミーヒン) :ラスコーリニコフの友人
・ ゾシーモフ :27,8歳の医者
・ ルージン(ピョートル・ペトローヴィチ・ルージン) :45歳.スヴィドリガイロフの妻の親戚で、ペテルブルグに弁護士事務所を開こうとする.ドゥーニャと婚約する.
・ レベジャートニコフ(アンドレイ・セミョーヌイチ・レベジャートニコフ) :役人.?歳
・ マルファ・ペトローヴナ :女地主.スヴィドリガイロフと結婚した.
・ イリヤ・ペトローヴィチ :警察署の副署長
・ ニコージム・フォミッチ :警察署長
・ ザミョートフ      :警察署の事務官
・ ナスターシャ[ナスターシュシカ] :ラスコーリニコフの下宿のおかみ.
・ アマリヤ・フョードロヴナ    :マルメラードフ家の家主のおかみ.
・ ミコールカ  :ペンキ屋.ラスコーリニコフが殺人の後隠れた部屋でペンキを塗っていたため、犯人として逮捕される.



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